NPO法人 北海道がんサポーティブケア協会

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HASCAPの発足おめでとうございます

一般社団法人 日本がんサポーティブケア学会 理事長
埼玉医科大学 医学部国際医療センター 乳腺腫瘍科 教授
佐伯俊昭

一般社団法人 日本がんサポーティブケア学会 佐伯俊昭 理事長

 NPO法人北海道がんサポーティブケア協会(HASCAP)の発足に際し、一言お祝いを申し上げます。日本がんサポーティブケア学会(JASCC)は、2015年に田村和夫先生を初代理事長として設立され、手弁当の活動により、現在は会員数1000人を超えるまで成長しております。このほど、がん診療の先進地域である北海道に貴協会が設立され、地域でのがんサポーティブケアの教育・連携を目的に、HASCAPが設立されたことは画期的なことであり、北海道のがん患者のためにも、これほどの朗報はないと思います。設立のために奔走された平山先生をはじめとする諸先生方に心からお喜び申し上げ、また、崇高な志に心より尊敬致します。

 さて、日本がんサポーティブケア学会の設立後、日本の医療者のみなさまにも支持医療と緩和医療の違いを理解していただき、支持医療がいかに重要であるかを、我々のように日本のがん医療に従事する医療人が気づき始めたと思います。多職種にて支持医療を実践するためには、職種を超えた患者さん中心のがん医療をチームとして行う必要性は勿論のこと、地域でface to faceにて議論し、連携を深めることがとても重要と考えます。

 北海道のがん診療には、基礎研究から緩和医療まで、幅広く活動されてきた歴史があります。さらにHASCAPの理念にあるように、医療従事者ばかりでなく患者・家族も共にがん医療にかかわる正しい知識を広めることは非常に大切です。北海道のみではなく、皆さまの思いと活動が、日本全国の地域で取り組む支持医療の啓発・啓蒙活動の手本となり、全日本として世界にもアピールできるような研究と実践を普及させたいと願います。JASCCとしても、全国で芽吹き始めた地域での活動の主体である地方組織と連絡を密にとり、日本のがん支持医療の普及になると田村前理事長と同様に、私も新理事長として確信しています。

 新型コロナウイルス感染を念頭に置きながら、より充実したがん医療の提供のためにも、これからのHASCAPのご活躍を心から祈念しております。